代表挨拶

発達心理サポートセンター 代表の車重徳です。

私は、長年、発達障がいや精神疾患の方のサポートをしてきました。

そして、その度にいつも思っていることが
「さまざまな問題や苦しみを抱えている方をずっとサポートし続けたい!」
ということです。

学校であれば、残念ながらまだまだ
医療×福祉×教育
の連携は遠いです。

これらが連携していないせいで、
子ども達も親御さんも困惑してしまうことが多々あるはずです。

例えば、子どもの病気に関して、
医師や関係者が学校とかけあったり、
連携をとって、子どもにとっての最適の教育環境を作り出せれば
非常に多くの子ども達が救われるのではないでしょうか。

また、子どもの病気に関して、
医師としての診断などを福祉に伝えることによって
放課後等デイサービスや児童発達支援の指導員が
その子どもに最適のトレーニングを導きだし、
そして、効果的なトレーニングで子どもの苦手な部分をサポートする、

さらには教育現場にもその手法の一部を導入し、
学校現場ででも子どもがトレーニングできたり、
なにより先生方が指導しやすくなったりすれば、
もっともっと子どもを取り巻く環境が変わるはずです。

国は、「医療×福祉×教育」の連携を推進しようとしていても、
縦割り行政に切り込んでいくのはなかなか難しいでしょう。

現に医師の国家試験に発達障がいのトレーニング方法や
学習障がいがある子の指導方法などはないので、
多くの医師がそのトレーニング方法まで親御さんに伝えられないのは当然です。

世には、たくさんの放課後等デイサービスや児童発達支援があります。

果たして、どれだけの事業所が、子どもの特性を見分けた上で
効果的なトレーニングを行っているのでしょうか。

私がみたところでは、WISC-㈿(ウィスク4)の検査結果さえ読めない
指導員しかいない放課後等デイサービス、児童発達支援がほとんだと思います。

国からの補助金目当てのトレーニングで
どこまで子どもが変われるのでしょうか。

社会人や大人であれば、病気であろうとなかろうと、
相談する場所さえ皆無という状況があります。

病気であれば病院に行けばよいのですが、
病気というほどでもない、でも辛い、そういったことは多々あります。

そのような方のサポートは、この世の中になかなかないのです。

極論ですが、「病院」は診断名を付けて、薬を出すだけです。
当たり前ですが、医師の仕事は診断名を付けて、薬を出すことですし。

薬で全てが解決すれば良いのですが、
精神に作用するお薬は効き始めるのにとても時間がかかります。

精神に作用するお薬は、痛み止めのように即効性があるわけではないのです。
お薬を飲み始めてから、効き始めるまでに 2週間〜3週間はかかります。

場合によっては、1ヶ月程度かかる可能性もあります。

また、精神に作用するお薬は個人によって「合う、合わない」があります。
合わないお薬であれば、変えなければなりません。

したがって、効き始めるのに時間がかかり、
お薬が合わなかったら変え、
そして、その変えた薬が合うかどうか分かるのに
また、時間を要するということです。

さらには、精神に関わるお薬には、様々な副作用もあります。

場合によって、病院で出た薬の副作用を止める薬を飲む必要があり、
薬だけでお腹いっぱいになってしまう量を結局、服用しなければならないとなるのです。

一方、アメリカではカウンセリングや認知行動療法などは、
非常に一般的で、誰もが普通に利用しております。

日本では「4大疾病(ガン、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病)」に
精神疾患(うつ病、統合失調症など)が加わり、「5大疾病」になりました。

統計的には、誰もが精神疾患を患う可能性があるのです。

「薬」だけではなく、カウンセリングや認知行動療法が
精神疾患(うつ病、統合失調症など)の完治にとても効果的だという
臨床データは出ています。

また、「病気」になる前のセルフメディケイションとして、
カウンセリングや認知行動療法は非常に有効的です。

しかし、カウンセリングや認知行動療法は診療点数がとれません。
診療点数がとれないので、「実費」になるのです。

結果、カウンセリングや認知行動療法は「費用が高いから受けない」と
なるわけです。

「ない袖は振れない」ということは、重々承知です。
しかし、もしうつ病や統合失調症になってしまったら、
そして、それが重度になってしまったら
治療に10年や20年はかかる可能性があります。

10年や20年、治療に専念するだけの生活で良いのでしょうか。

過去、私が担当していた統合失調症の男性は、
中学2年で統合失調症を発症しました。

強烈な幻覚、幻聴がその男性を襲い続けました。
何がリアルで何が幻覚かも分からなくなりました。

そして、その男性が感じる全てがその男性にとってはリアルになるのです。

私が出会ったのは、病気がよくなりつつあった、
30歳近くなってからです。

それまではずっと入退院を繰り返し、自宅で療養していたのです。

30歳近くなり、病気も良い方向に向かったということで
認知行動療法を実施したのです。

当初、その男性に会ったとき、
見た目は30歳なのですが、中身は中学2年生そのものでした。

考え方も中2です。

それは、当然のことです。
何しろ15年近くも、会話は家族か2週に一度通院する医師としか
していないのですから。

病気には「波」があります。
良いとき、悪いときがあります。

その「波」が高いとき、良い方向に向かっているときに
「波」の振幅を上げるのです。

結果、その男性は不調なときもありながらも
一般企業で働けるまでに回復しました。

しかし、日々のメンタルケアをしっかりしないと
また、統合失調症などの病気に罹患していしまう可能性があります。

ストレスは万病の元です。
そのケアを含めて、私は行っています。

もっと早く、この男性にケアに当たれれば
苦しい15年間をサポートできたのに、ととても思います。

もっと早く、この男性をサポートできていれば
良くなるまでの15年を短くできたのでは、ととても思います。

そういったさまざまな観点からも
発達障がい児や学習障がい児を抱える親御さん、

そして、心の病気で苦しんでいる方に
もっともっと気軽にサービス(カウンセリングや認知行動療法など)を利用していただき、

そして、皆さんの未来を明るいものに変えていければと考え、日々活動しております。

心理士/カウンセラー
車 重徳