
このサイトを見ているってことは、
少しは体調が良くなっているのでしょうか。
うつ病は治ります。
調子が良いときに、さらに落ちないようにしていきましょう。
今、うつ病になりかけている方、
手遅れにならないように早め早めの治療を
心がけて下さいね。
認知行動療法やカウンセリングは
うつ病の治療に効果的なので。
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うつ病の治療中の中、またはうつ病になりそうな方、
うつ病は本当に辛いですよね。
うつ病の本当の原因というのは、よく分かってはいません。
しかし、中央労働災害防止協会は「ストレス関連疾患」というものを
31項目挙げていて、そこに当然、うつ病も入っているのです。
うつ病は「心の風邪」と言われていますが、
症状は「風邪」ほど軽くはありません。
悪化してしまうと「死」をもたらす疾患です。
「心の風邪」と言われているのは、誰もがかかりうる病気だからです。
うつ病の生涯有病率というものがあります。
人の一生のうちで「うつ病」を患ってしまう確率は、およそ6.5%になります。
すなわち15人の1人くらいは、一生涯のうちに
うつ病を患うということです。
15人に1人ということは、小学校や中学校、高校などのクラスメイトの内、
2〜3人はうつ病になる可能性があるということですね。
だからこそ、十二分に気を付けなければなりません。
うつ病の正式な診断は、精神科医しかできません。
しかし、多くの方は自分が「うつ病」だと早期には認識できません。
そして、手遅れになってから診療に行くのです。
もし可能であれば、その前に家族や近しい人が
その方のおかしなところを発見したら、なるべく早めに診療を勧めてみて下さい。
さて、米国精神医学会が発表している
の「DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引(American Psychiatric Association,2014)」
には、「うつ病」の診断基準として下記を挙げています。
㈰ほとんど1日中、ほとんど毎日の抑うつ気分(空虚感、絶望感)
㈪ほとんど1日中、ほとんど毎日のほとんど全ての活動における興味または喜びの著しい減退
㈫体重、食欲の減少または増加(1ヶ月で5%以上の体重の変化)
㈬ほとんど毎日の不眠または過眠
㈭精神運動焦燥(じっとしていられないほどの強い焦燥感)または制止
㈮疲労感、気力の減退
㈯無価値感、罪責感
㉀思考力や集中力の減退、決断の困難
㈷死についての反復的な思考、自殺念慮、自殺の計画、自殺企図
上記のうち、㈰または㈪のどちらかを含み、
合計で5項目以上の症状が2週間以上続いている状態を
「うつ病」(DSM-5)とする。
したがって、家族または友人で上記にいくつか当てはまりそうな場合は
医師への診断を促してよいと思います。
なぜなら、早期発見が治療に対して、とても大事だからです。
さて、診断基準は上記なのですが、具体的な症状はどうなのでしょうか。
こちらは、自己認識の範囲がご自身のことを考えてみて下さい。
《うつ病の主な症状》
こころの症状
・気分が落ち込む
・何をしても楽しくない
・何にも興味が湧かない
・なんか、ずっとむなしい
・悪い方にばかり考えが及ぶ
・常にイライラ感がつのる
からだの症状
・寝つきが悪い
・寝ようとしてもぐっすり眠れない
・寝れても早朝に目が覚める
・なんか常に疲労感や倦怠感がある
・最近、食欲が減退して、体重が減った
・肩こりや背中の痛みや違和感がずっとある
・頻繁に頭痛があったり、常に偏頭痛がある
・何もしていなくてものどが渇いている
・ここしばらく便秘や下痢をしている
・何もしていないのに身体のどこかが痛い
いかがでしょうか。
肩こりがあるから、「はい。うつ病」とか、
そんな大雑把なことは言いません。
しかし、数週間に渡っても
気分が晴れないとか何をやっても楽しくない、
といった場合は「うつ病」を疑ってみて良いはずです。
病院で確認して、もし「うつ病」じゃないのであれば、
それはそれで喜ばしいことだと思います。
さて、先日、こんな方がカウンセリングに来ました。
その方は、高校・大学とスポーツをやっていて、
全国大会にも出場経験がある、ゴリゴリの体育会系の方です。
しかも、キャプテンを務めていたこともあるくらいの方です。
まさに私と真反対の方ですね。
その方は、大学のときに大きな怪我をしてしまい
そこで競技人生を終えてしまいました。
そして、大学卒業後、これまた体育会系の商社の営業マンになりました。
新入社員だったので、上手くいかないことがたくさんあるのは
当たり前のことですが、元々のガッツで色々と乗り越えてきました。
仕事も覚え、お客さまもつき始め、
そして、やっと数字が上がり始めてきた頃、
だんだん朝が起きられなくなってきたのです。
さらに身体が重くて、動かなくなってきたそうです。
当初は、サラリーマンになってから仕事ばかりで
運動をしていなかったから、体がなまったのかな、と考えていました。
しかし、だんだん笑顔がなくなってきたと周囲の人に
指摘するようになってきたのです。
しかし、そこは体育会系のスポーツマン、
そんな暗い表情ではお客さまが安心しないと思い、
無理にでも明るく、楽しく振舞おうとしていました。
しかし、どうにもこうにも笑顔が作れません。
気持ちが上がることもありません。
それでも、気合いが足りないから
自分をコントロールしきれていない、と思い、
頑張り続けようとしたのです。
体重も減り、涙も止まらなくなり、
家族が病院に連れていったときには、すでに「うつ病」を患っていたのです。
真面目に仕事に取り組み、頑張り続ける人ほど
うつ病にかかります。
仕事の上で、何か問題があったり失敗したりしても
全て自己責任として、処理していた真面目な人ほど
うつ病になってしまうのです。
体育会系だったその男性は、仕事を辞めました。
そして、うつ病の治療に入ったのです。
私のところにカウンセリングに来たとき、
病気は、だいぶ良くなっていたのですが、
それでもやはり「また、うつ病になったらどうしよう?」
という考えが頭に浮かび、怖くなって閉じこもってしまうそうです。
そこで、私が医師と連携をとり、
カウンセリングを行っているわけです。
もし、もっと早く医療機関にかかっていれば、
ここまで「うつ病」が悪化することもなかったと思います。
また、「うつ病」にかかる前に
認知行動療法やカウンセリングなどを実施していれば、
精神的な落ち込みも止めることができたかもしれません。
「もしも」の話ばかりしてもしょうがありません。
したがって、もし、うつ病の恐れがある方がいれば
どこかの病院を紹介してみて下さい。
また、どこかで認知行動療法やカウンセリングを受けてみるよう
お勧めしてみて下さい。
発達心理サポートセンターでも対応していますので、
ご希望の方はお気軽にお問い合わせ下さい。