メッセージ

こんにちは、スキトレ代表の車です。

スキトレでは発達障がいや精神疾患の方のサポートをさせていただいております。
私自身もう15年以上この業界に身を置いてきました。

そんな私には、よく次のようなご相談をいただきます。

「なぜ、お友だちとうまく遊べないの?」
「なぜ、気に入らないことがあると、お友だちにすぐに手を出してしまうの?」
「なぜ、お友だちの顔と名前を覚えないの?」
「なぜ、お友だちと遊ぶより、一人遊びが好きなの?」
「なぜ、お友だちの気持ちを考えないの?」
「なぜ、お友だちと上手に会話ができないの?」
「なぜ、自分ルールを作っちゃうの?」
「なぜ、たかがゲームなのに一番にそんなにこだわるの?」

はじめはなんでこんな変わったことをするのだろう?
自分の育てかたが悪かったのかしら?
と思われる方もいらっしゃいます。

しかし、これらは子どもの元々の特性によるものである可能性が高いです。
まずはその根本的な要因を知ることから始めましょう。

子どもの行動要因の特性は30種類以上

人とは違う子どもの行動や言動は、なぜ起こってしまうのでしょうか。
ちなみに親御さんの躾(しつけ)の問題ではありません。
ご安心下さい。

はじめに紹介したご相談内容のような行動の理由は、実はいくつもの特性から現れるものなのです。

そして、その特性はなんとWISC-IVというもので検査すると30種類以上になります。
そのため、一つ一つを理解することが解決するためには重要になります。

例えば、「お友だちと上手に会話できない」とします。
まずは、その原因を考えていきます。

そもそも「会話」または「対話」とは、
どういったプロセスをたどるのでしょうか。

会話は、まずは相手が発した言葉や文章を脳の一部に「記憶」します。
そして、その記憶した言葉や文章を「解読」します。
解読した上で、自分の「一般常識」と照らし合わせます。
相手が発した言葉や文章と自分の一般常識を「比較」するのです。

そして、その比較した内容について、「考察」します。
考察した内容は、言語でアウトプットできるように「変換」します。
そして、アウトプットするために「順番」などを入れ替えます。

考察した内容に合う適切な「言語」を探し出します。
最後に探し出した言語を使って、考察した内容を相手にアウトプットするのです。

さて、こうして会話・対話の流れをみた場合、
実に多くのプロセスを組んでいることが、お分かりでしょうか。

まず始めに、「相手が発した言葉や文章を脳の一部に「記憶」します。」
ってことは、「記憶」すなわちこの場合は「短期記憶」が低いと
そもそも「会話・対話」が成り立たないのです。

具体的にいうと、相手が何か発しても
短期記憶が低いので、聞いた内容を忘れてしまうのです。

忘れてしまうのですが、何か言われたような気がする、
何だから分からないけど、回答した方がいいみたい、
そして、自分の言いたいことを一方的に話してしまう、

という流れになるのです。

または「相手が発した言葉や文章を脳の一部に「記憶」」できたとしてもが低いと
その記憶した言葉や文章を「解読」するだけの「言語力」がなければ
相手が何を言っているのか、さっぱり分からないのです。

この言語力は、言語に関わる全ての事柄になります。
当然、ここには「指示代名詞」などの理解も含まれます。

具体例を挙げると
「あの子のあれって、ちょっとヤバくない?」
とお友だちが発した言葉に対して、

・あの子とは、誰のことなのか
・あの子のあれとは、何を指しているのか
・ちょっととは、どのくらいことを意味しているのか?
・ヤバいとは、どういう意味なのか?
 (ヤバいは悪い意味だけでなく、スゴイに意味もある)
ということを判断しなければなりません。

では、相手の言葉を無事に「記憶」でき、
そして「解読」し、なんとなくの意味が把握できたら

今度は、自身の「一般常識」に照らし合わせるのです。
もしも、「一般常識」がズレていたら、当然、会話は噛み合いません。

例えば、「遅刻はして当然」という子と
「遅刻は絶対にダメ」という子、 当たり前ですが、遅刻に関しての会話は噛み合いませんよね。

当然、違う内容の会話であれば、噛み合う可能性があります。
しかし、子どもはそんなところまで意識しません。

会話が噛み合わないのであれば、噛み合う子と会話をしに行くのです。

相手の言葉を無事に「記憶」でき、
そして「解読」でき、なんとなくの意味が把握することもでき

自身の「一般常識」も普通に持ち合わせていたら
今度は、相手の言葉と自分の一般常識を「比較」することになります。

しかも、その「比較」は脳の中だけで行うのです。

ちなみに「比較」というものは、
そのものを理解するよりも高度な知的行為になります。

なぜなら、「比較」は2つのものをそれぞれ理解し、
そして、その2つのものの違いをを見つけ出し、
その違いを比べる必要があるのです。

いってしまえば、野球でいうスゴイとサッカーでいうところのスゴイでは、
同じスゴイでも内容が全く違うということです。

さて、相手の言葉を「記憶」し、「解読」し、
自身の「一般常識」と「比較」できた
「考察」する必要があります。

その「考察」とは、2つのもの「比較」に対して、
どのような「意味づけ」をしていくか、ということです。

そこまでできれば、今度はアウトプットの準備なのです。

そもそも人の思考パターンは、「言語」か「イメージ」か
のどちらかで行われます。

具体例を挙げると
例えば、女の子に「あんたなんか大嫌い!」と言われたとします。

「言語的に考察」すると
その「あんたなんか嫌い!」というセリフから考えを巡らせていくわけです。

普段は、「○○くん」って呼んでくれているのに、
今回は「あんた」になったということは、相当怒っているな、とか

「嫌い!」ということは、好きではないわけだから
「もう話しかけるな」ということなのかな、とか。

「イメージで考察」していくと
あんたなんか嫌いと言ったその状況や女の子の表情、
声の大きさやトーン、周りの雰囲気や状況を
複合的に網羅して考えていくのです。

脳での「考察方法」が「言語」なのか「イメージ」なのかによって
行き着く答えが当然、変わるのです。

さて、相手の言葉を「記憶」し、「解読」し、
自身の「一般常識」と「比較」し、「考察」できました。

今度は、アウトプットするための「言語変換」が必要です。
簡単に言うと、頭で描いていたものを「言語」に当てはめるのです。

そして、言語処理できたものは、 相手に伝えるために並び替えるのです。

話の下手な人は、起承転結がうまくいってないケースがあります。
どこかが飛んでいるのです。

また、相手は分かっているものだ、という思い込みから
話をいきなり結論にもっていくので、聞いている方は「意味不明」に陥るのです。

そして、最後にアウトプット用の「話し言葉」に置き換えて
言語を発生するのです。

さて、こういった一連の流れの中で
何か一つでも子どもに困難があれば、
スムーズな会話・対話が行えない可能性があります。

では、何に困難を抱えているのかをどうやって確認すれば
良いのしょうか。

その確認方法が、WISC-㈿(ウィスク4)検査なのです。
検査をご希望の方は、お気軽にお問い合わせ下さい。

さて、ではお友だち関連の問題に関して、一つ一つ原因と対策について
確認していきましょう。

・お友だちとうまく遊べない
・何か気に障るとすぐに手が出てしまう
・お友だちの顔と名前を覚えない
・お友だちと遊ぶよりも一人遊びが好き

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