
「なぜ、お友だちをうまく遊べないの?」
→お友だちとうまく遊べないのは原因や段階があります。
まずは、どういったことが原因なのか、認知機能発達の遅れなのか、バラつきなのか、
そして、現在はどのような段階を追っているのか、
その段階は、ステージを飛ばすことができるのか、
またはその子にそのステージは必要なのかを確認し、
最終的にトレーニングへと結びつけていきます。
※認知機能とは視覚や聴覚などが「もの」を「もの」として認識する力、
「ひと」を「ひと」として認識する力などがあたります。
※認知機能とは視力や聴力とは関係がなく、
目で見ているものを「それ」と認識しているか、
耳で聞いている音を「それ」と認識しているかということになります。。
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保育園や幼稚園やなどに通っている子ども達は、
必然的に他者(他の子ども)と関わる時間が増えてきます。
多くの親御さんは、子どもは保育園や幼稚園で
どんなお友だちと何をしてきたのか、が気になるのではないでしょうか。
そして、ついつい
「今日、誰ちゃんと一緒に遊んだの?」
と聞いてしまいがちです。
それに対して、
「今日の△時頃、○○ちゃんと□□して一緒に遊んだ」
と答える子は少ないのではないでしょうか。
上記の回答でいえば、こんなことが考えられます。
㈰△時頃
障害児や健常児(好きな言い方ではありませんが…)とかは関係なく、
そもそも時間という概念は小学校2年生くらいから養われます。
時間の概念のない子どもに
「もうスグ出かけるよ!」
と言ったとしてもその「もうスグ」が何を指しているのか
全く分からないのです。
健常児でさせ、時間の概念の認識は小2以降なのです。
発達に遅れがある子どもであれば、
時間の概念を認識できるようになるのは、もっと遅くなるでしょう。
㈪○○ちゃん
これは、子どもでも大人でも当てはまるのですが、
記憶という観点から言うと、通常、誰でも
「人の名前」と「顔」は記憶しにくいのです。
例えば、「木」であれば「木の特徴」があり、
「さくら」は「さくら」の特徴、
「けやき」は「けやき」の特徴があり、
それを記憶することによって、「木」を「花」と別のものだと認識することができ、
さらに「さくら」と「けやき」を別の「木」だと分別つけることができるのです。
「人」と「犬」を見分けることは、通常、できるでしょう。
しかし、「鈴木さん」と「佐藤さん」を見分けることは出来るのでしょうか。
「人の名前」は「木」や「花」を見分けるような
分かりやすい特徴はないのです。
例を挙げるとこんな感じです。
メガネをかけている人は皆、「鈴木さん」
金髪の人は皆、「佐藤さん」
であれば、誰でも用意に名前を覚えられます。
しかし、「鈴木さん」の中にはメガネをかけている人もかけていない人もいますし、
金髪の人も黒髪の人もいます。
このように特徴が画一的ではなく、一人ひとり違うので覚えにくいです。
したがって、名前よりも特徴の方が、記憶しやすいのです。
例えば、「佐藤さん」ではなく
「メガネをかけていて、金髪の長髪の人」といった記憶です。
また、何かのエピソード込みの記憶も定着しやいです。
例えば、「雨でビショ濡れのままやってきた人」っとか
「いっつも遅刻してくる人」というようにです。
結果、「人の名前」と「顔」は覚えにくいから
保育園や幼稚園などのお友だちのことを覚えてしなくても
特に心配はいらないということです。
大人でもありますよね?
「あの人、誰だっけ?」
っていうことが…
「ほらほら、あの人!あの時の人!」
「人の名前」や「顔」ではなく、
もっと大事なものの記憶がなかなか定着しない場合は
トレーニングが必要になる場合があります。
それは、別のところでお話しましょう。